劉輝:余の部屋へようこそ! 国民のための恋愛相談目安箱は、皆の支持を受け、晴れて絳攸公認となった!!
絳攸:俺がいつ公認した!! きちんと悩みを解決してやるなら続けても構わない、と言っただけだろう!!
楸瑛:公認しちゃったようなものだろ? 
劉輝:そうだぞ、絳攸。公認というのはいい言葉だな。宰相公認、両親公認……余も邵可に公認されたいものだ。あ、黎深殿の公認はいらぬ……。
楸瑛:主上、話がそれていますよ。さきほど、国民の悩みをスッキリさっぱり解決すると意気込んでいたではないですか。それでは主上、早速参りましょう。「私は、恋と言うものが分かりません。主上は秀麗様にゾッコンですが、そうなるきっかけは、あったんですか? 教えてください!」
絳攸:こっちにも似たような投書があるな。「主上に質問があります。私、生まれてから一度も恋をしたことがありません。恋とはどういう気持ちのものなんですか?」
劉輝:恋か…。そう、余が秀麗に恋をしたのは、あの晴れた日。桜の美しい日であった。秀麗は初めて余を見た瞬間ぽっと頬を赤らめ……。
楸瑛:妄想はその辺で。そうだな、恋とは花のようなもの。ある日あでやかに開き、そして散る。私には、花のない人生など考えられない。けれど、恋が花とは限らない。他のものだって、人によっては花になるんじゃないかな。
絳攸:お前の抽象論も聞いてない。主上はあの通りだし、俺が答えるしかないか。
楸瑛:恋愛オンチどころか舞台にすらあがってない君が? どう答えるの?
絳攸:ううううるさい! こういうのはだな、経験じゃない。理性で抑えられない感情、それが恋なんだろう? それくらい俺でもわかる!
楸瑛:なんだ、君のほうがよほど抽象的じゃないか。
絳攸:俺は理性的だから恋には落ちにくい。逆にこのバカとあっちのバカは感情的なので恋に落ちやすい。人間は二つの型に分かれるな。
楸瑛:バカって……ずいぶん失礼だね君。そのうち敵をつくるよ……。
劉輝:そうだそうだ! 人間は感情のイキモノだとどこかの誰かも言っていた。そこで余は回答に戻ろうと思う。恋とは、花だ! ある日あでやかに開き……。
楸瑛:あっ主上! それさっき私が言ったことじゃないですか! なにしれっと流用してるんですか!
劉輝:いや、ちょっと上手いと思ってな……。とにかく、あの日。あの桜のように、秀麗をずっと見ていたいと思った。風に散らぬか心配になって、いつまでも余が枝を支えていたいと思った。今もその気持ちは変わらない。……と、楸瑛の例えを借りて答えておこう。国民の皆も、誰かに対してそう思ったとき、それが恋だ。季節はちょうど春、皆もそれぞれの花を見つけられるとよいな。
楸瑛:ふっ、人のふんどしで相撲を取って……いや、私としたことが似合わぬ言い回しを……。まあ、この季節と主上の気持ちに免じて、許してあげるとしましょうか。
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